シリーズ沖縄 『沖縄に学ぶ』意義

   

シリーズ沖縄~6.23平和教育資料~『沖縄に学ぶ』意義

沖縄は、大規模な地上戦が行われた地です。一般住民が巻き込まれ、戦闘の最前線に立たされたという歴史があります。その戦争体験や証言に学ぶことは、壮絶な戦争の実相を知り、戦争の本質を学ぶ上でとても重要な意味を持ちます。

○教職員が自らの歴史認識を深め、正確な史実を子どもたちに教える。
○歴史的な面から戦争の構造を追求し、差別の構造を知る。
○戦争における加害の歴史について学ぶ。
○基地問題をはじめとした沖縄の現状と課題を学ぶ

 

~真実から見えてきた沖縄戦の本質~

○沖縄戦は、「捨て石作戦」だった!
・米軍の本土進攻を遅らせるため。
・「国家体制(天皇制)維持」を条件とする和平交渉への道を探るための「捨て石」であった。
○沖縄戦における県民の犠牲
・牛島満第32 軍司令官の着任訓示「一木一草といえどもこれを戦力にすべし」
・県内の住民も物資も土地も全て総動員された。
・非戦闘員である、青年、学生や一般市民や乳幼児までもが戦場に駆り出された。
日本軍は、一般住民を盾として長期戦・持久戦の作戦をとった。
・兵役にもれた男性(17 歳から45 歳)を防衛隊、それ以下の少年少女を義勇隊として組織旧制中学校・女学校の生徒学生は、鉄血勤皇隊や従軍看護婦として戦場へ。一般の県民は、陣地づくりや弾薬の運搬をさせられ、戦況が厳しくなると戦闘にも参加。
・日本軍は住民から機密が漏れることを恐れ、住民が米軍に投降することを許さなかった。
○日本軍は、日本国民=沖縄県民を守らなかった!!
・日本軍による「一般住民の虐殺」と「集団死の強制」の事実。
・日本軍は、軍の行動の妨げになるとして、多くの一般住民が日本軍の手で虐殺された。
・「スパイ容疑」という口実で住民を虐殺する事件も相次いだ。
・「泣くと敵に見つかる」という理由から、乳幼児の絞殺や毒殺が各地で起きた。
・日本軍は、兵や住民が捕虜となることをよしとせず「生きて虜囚の辱めを受けず、死して罪禍の汚名を残すこと勿れ」
○沖縄戦における差別の構造
・ガマにおける人間の配置にも差別の構造が見てとれる。
「ガマ」の奥の方に日本兵と負傷兵、出入口付近の急斜面に沖縄の一般住民、ガマの外の岩陰付近の一番危険なところに「朝鮮人」という配置がなされた。一般住民が日本兵の、「朝鮮人」が一般住民の弾よけとなる配置。
・沖縄県民への差別:方言禁止、民家や教育の同化政策などの「琉球差別」
・「朝鮮人」への差別:強制連行(一説には約2万人とも言われる。)
日本軍陣地構築にあたり、「朝鮮人」軍夫が一番厳しい場所に配置。
多くの「朝鮮人」女性が「従軍慰安婦」として軍隊とともに行動することを強制された。
「平和の礎」に刻まれた韓国・北朝鮮出身者の刻銘数464 人(2019.6.23)

~ここから見えてくること~

◇軍隊の本質は、軍隊を守ること(=戦闘能力保持)にあり、一般住民を守るために存在するのではない。「軍が国民を守る」はまやかしである。
◇「不穏で緊迫した状況でより差別は顕在化する」「差別」という負の連鎖を断ち切るには、「学ぶ」より他にない。
◇国や権力者の都合によって、いともたやすく個人の権利は制限され、侵害されてしまう。それを可能にするのが「緊急事態条項」である。憲法を護り、憲法改悪を阻止することが必要。
◇基地問題をはじめ沖縄が抱える諸問題を認識し、「反戦・平和」について改めて考え、行動する。

「戦争は、最大の人権侵害です」

日本には、この悲惨な戦争に学び「恒久平和を希求する」と明記した憲法があります。しかし、現政権は現行憲法を改悪しようとしています。私たちは差別や人権侵害を決して許さず、二度と戦争が行われることなく「ふたたび教え子を戦場に送らない」ために、過去に学び、現実を知り、未来の平和を構築する必要があります。

ぜひ平和教育の実践にとりくみましょう!

きょういく新聞 2020年6月15日(第2140号)掲載

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